大変好評を頂いております、リモートアクセスOCXがバージョンアップしました。
Microsoft社のWin32APIの拡張によって、より使いやすいコントロールになりました。
ここでは新しく加わった、エントリの操作についてVisualBasicのコードとともに解説します。 通信デバイスの取得 以下の手順にてOSに登録された通信デバイス(モデム TAなど)を取得できます。
Dim Dev as new RasDev 'RasDevオブジェクトの作成 Dev.ItemIndex = 0 'リストの先頭デバイスを指定
エントリの新規作成
エントリの作成時はエントリ名と通信デバイスの名前とタイプを指定します。EntriesコレクションのAddメソッドにより、新しいエントリが返されます。ここで返されたエントリのプロパティは、最低限の値が設定されているのみでそのままでは実用になりません。次のエントリプロパティーの変更を行い実際に使用可能な内容にします。
Dim Ent as Entry Set Ent = RasClient1.Items.Add("新しい接続", Dev.DeviceName, Dev.DeviceType )
エントリプロパティーの変更
必要な値を変更して、最後にUpdateメソッドを呼び出します。これによりこれらの値がOSに登録されます。
Ent.FramingProtocol = fpPPP 'PPP接続 Ent.UseCountyAndAreaCodes = True '国番号と市外局番を使う Ent.SpecificIpAddr = False 'IPアドレスをサーバーから取得 Ent.SpecificNameServers = False 'ネームサーバーアドレスをサーバーから取得 Ent.IpHeaderCompression = True 'IPヘッダーを圧縮する Ent.RemoteDefaultGateway = True 'リモートのデフォルトゲートウェイを使用 Ent.ProtocolNetBEUI = False 'NetBEUI OFF Ent.ProtocolIPX = False 'IPX OFF Ent.ProtocolTCPIP = True 'TCP/IPを使用する Ent.CountryID = 81 '国番号81 (日本) Ent.AreaCode = "03" '市外局番 03 Ent.LocalPhoneNumber = "XXXX-XXXX" '電話番号 Ent.UserName = "testuser" 'ユーザー名 Ent.Password = "testPassword" 'パスワード Ent.Domain = "" 'NTドメイン名 Ent.CallbackNumber = "" 'コールバック番号 Ent.Update '上記値で更新
エントリの削除
削除したいエントリのインデックスを指定します。
RasClient1.Items.Delete (Index)
従来はインストール先のコンピュータで、手動にてダイアルアップエントリを作成する必要がありましたが、新バージョンではエントリ作成をアプリケーションで行うことが可能です。また、エンドユーザーにより、エントリ名を変更されたり、削除されたりした場合、ダイアルアップを中止せざるをありませんでしたが、エントリが存在しなければ、サーバーに合わせたプロパティーで作成してしまえば、回避できるようになります。これによりユーザーの操作ミス等で、ダイアルアップができなかったり失敗するといった事を、大幅に削減できます。